私たちの仕事の意義は、市民の安全と財産を守ること。それが土木の仕事だと思っています。加えて、「やすらぎ堤」は、将来市民の憩いの場所になります。現場での仕事は地道で苦労も多いのですが、工事関係者が一丸となって取り組むことによって、地域の皆さんにも理解を得られますし、喜んでいただける。そんな仕事にやりがいを感じています。
土木工事の現場では、目標物がなければ構造物はつくれません。特に高さや傾斜角度を示す専門用語で「ちょうはり」というものが目標になりますが、川の中の現場ではそれを設置するのが難しい。ICT技術も取り入れながら、各現場で技術者が集まり、どうやったらうまくいくか議論をすることが、常に新鮮な気持ちにさせてくれます。
工事現場では、それぞれの作業に関わる人も多いので、安全施工の観点から情報共有は大事なこと。それ以上に気を遣わなければならないのは、近隣の住民の方々に理解を得ることだと思います。現在「やすらぎ堤」の現場では、近くに病院や老人ホームがあったので、騒音計を表示し、工事関係者も、地域の方々も確認できるようにするなどの工面も必要です。